「街中に熊が出没!」
年に何度もテレビニュースやワイドショーを賑わせる話題ですね。
かくいう私の住む町でも、過去に「え!あんなところで?!」とびっくりするような場所でツキノワグマらしき熊が目撃されたことがあります。
熊の目撃情報は、大抵は、熊が冬眠の準備のために沢山食べ物を必要とするお盆頃から多くなり、山に木の実や果実が実る秋になる頃に収まっていきます。
しかし、秋になっても出没が収まらない、「大量出没」といわれる年があります。
どうして尋常でないほどに熊が人里に現れる年があるのか、熊に一体何が起きているのかを調べてみました。
どうして熊が大量に出没するの?その理由は?
熊が人里に大量に出没する理由は、いくつか考えられます。
また、それらの理由がいくつも重なって、大量出没に繋がっている可能性もあります。
熊の餌となる木の実の不作
熊の餌となるブナの実が凶作の年には、熊の出没数が増加し、豊作の年には出没が減るという結果が出ています。
また、ドングリが凶作の年も、熊が山から標高の低い人里近くまで下りてきて、人間と出会うことが増える結果となっています。
人間が捨てたごみを食べて暮らす熊の増加
山の木の実の豊作・凶作とは関係なく人里に出没する熊もいることが明らかになっています。
人間の残飯や、柿や栗の木、家畜の餌や農作物など、餌となるものが人里にあることを覚えて、それを求めて山から下りてくる熊がいるのです。
過疎化による環境の変化
かつて人が住み、農地として使われ、手入れされていたために熊が近づきにくかった場所。
そうした土地が、地域の高齢化などで過疎化してしまい、熊にとっては近づきやすい場所になってしまったことも一因として考えられます。
まとめ
熊の大量出没の年は、農作物が荒らされるなどの被害はもちろん、人間と熊の接触による被害も多くなります。
結果、人間に害を与えると見做される熊は、捕獲されることになります。
熊の大量出没には、自然の要因はもちろんのこと、人間の活動が密接に関わっています。
熊と共存していくために、あるいは住み分けのために、私たちは人間が自然に与えている影響をもう一度考えてみるべきかもしれません。