熊の視覚は非常に悪いと言われているのはよく知られています。
そのため、熊は餌を確保する際には嗅覚と聴覚を頼りにしています。
では、熊の嗅覚や聴覚はどれくらいのレベルなのでしょうか?
調べてみました。
熊の聴覚と嗅覚について
一般的に動物は人間よりも嗅覚や聴覚は優れています。
例えば、犬はわかりやすい例です。
最近ではがん細胞の匂いをかぎ分けられるという研究データがありますが、人間では到底嗅ぎ分けることのできない嗅覚を犬は持っています。
では熊は一体どれくらいの嗅覚があるのでしょうか?
また、聴覚は良いのでしょうか?
熊の嗅覚はどれくらい?
匂いを感知している細胞は嗅細胞と呼ばれ、どの動物も持っています。
分かりやすいように一般に鼻が良いとされている犬と熊を比較してみましょう。
目安は人間が大体約500万個、犬は2億万個あり、感度としては犬は人間よりも1億倍も嗅覚が優れていると言われています。
これは人間が平均して約4㎡の匂いをキャッチでき、3000〜1万種類の匂いをかぎ分けられるのに対し、犬の場合は150㎡も匂いをキャッチでき、30億種類も嗅ぎ分けることができます。
実は、熊はその犬の嗅覚よりも遥かに上回ります。
熊の嗅覚は犬の7〜8倍も嗅覚が優れているのです。
ということは、かぎ分けられる範囲でいうと約1㎢以上も察知できるということです。
お弁当の匂いなどで熊を引き寄せてしまう可能性もありますので要注意です。
熊の聴覚はどれくらい?
人間が一般底に聞こえる周波数は大体20Hz〜20,000Hzと言われています。
蚊のブーンと飛ぶ音で大体440Hzと言われています。
耳の良いイルカで150Hz〜150,000Hzとかなりの高音を聞き取ることができます。
アメリカのジャーナリスト、トーマスマクナミー氏の著書によると、ハイイログマは16〜20メガヘルツで特に高音を聞き取れるそうです。
メガヘルツはヘルツよりも高音です。
熊は嗅覚だけでなく、聴覚もいいようです。
まとめ
人間には想像もつかない音や匂いを嗅ぎ分けているようです。
熊に遭遇した場合でも、聴覚と嗅覚の良さを利用し、川の音で音をごまかせたり、風向きにより匂いが熊の方へ流れなければ、視覚の悪い熊から襲われない可能性もないわけではなさそうです。