日本の熊というと、ツキノワグマがまず頭に浮かびます。
北海道というとヒグマですね。
その2種類の熊が生息しています。
日本の2種類の熊について
ツキノワグマとヒグマの2種類の熊は生息地域が分かれています。
本州以南がツキノワグマでヒグマは北海道のみです。
化石の出土などで、ヒグマも本州に生息していた時期があったようです。
氷河期の終わりなどの環境の変化で本州のヒグマは絶滅してしまいました。
ツキノワグマでは現在九州での生息はなく、四国や山陰地方ではレッドデータに入っています。
日本の熊の生息数は?
熊の生息数ですが、バードウォッチングのように熊をみて個体数を数えるということはできません。
では、どうやって数えるのでしょうか。
直接数えられない動物を数える方法がいくつかあります。
- 住民やハンターなどにアンケートを取って推定する
- 捕獲数と繁殖する個体数が釣り合っているという仮定で捕獲統計から推定する
- 捕獲した個体の年齢や繁殖状況を分析し、亡くなった頭数や繁殖率を計算して推定する
- 直接観察で個体数を数える
- カメラを据え付け、画像から個体数を推定する
- 生け捕りした個体に付けた標識から再捕獲率を確認し、推定する
- 食跡、フン等の生活痕跡から個体数を推定する
- ワナを設置し、ワナに付着した体毛等から生息数を推定する
などなど、とても手間のかかる調べ方です。
人間を見ると逃げるのが野生の熊の習性なので、(ゴミや残菜などの餌の味を覚えた熊は人間に近づいてくる)バードウォッチングのように望遠鏡とカウンターで数えるなどの手軽な方法では無理でしょう。
それらの方法で推定された個体数は、ヒグマは2,000頭~3,000頭と言われています。
知床半島は観光地としても熊の多いことで知られています。
ツキノワグマについては、推定数は15,000頭~20,000頭と言われています。
まとめ
絶滅したり絶滅寸前の動物を見てみると害獣とされている動物がいます。
熊も例外ではありません。
その熊を保護しようというのはなぜでしょうか。
生態系というのがあります。
オオカミが人を襲うというので捕獲したり、毛皮を取るのに乱獲したりして絶滅に追いやりました。
その結果、オオカミを天敵としていた個体が増えすぎて農作物を荒らされることになります。
生態系が荒らされるとはそのことです。
思ってもみなかった結果が現れてくることで、害獣とされていても何に役立っているかはなくなってみないと詳しくは分からないのです。
人間にとっては迷惑な存在であっても、回りまわって何かの役に立っているのです。