日本にいる熊は2種類。
ツキノワグマとヒグマです。
ヒグマは北海道全域にいます。
ツキノワグマですが、九州の熊は絶滅したと考えられています。
その他の地域でも人工林の植栽がすすみ地域的に孤立した熊が絶滅の危機に陥っています。
特に四国や紀州半島などの熊はレッドデータになっています。
熊は減ってきているの?
熊による人身被害は毎年のように起こっています。
中国地方などの熊は個体数が少なくなったと報告されていたのですが、調べてみると増えている傾向にあるらしいです。
この結果からみると、絶滅したのではないか、とされる九州を除いて熊は日本のほぼ全域に生息していることになります。
本州と北海道のほぼ全域に分布している熊の生息地といえば?
生息地というのは簡単にいえば生活している場所です。
熊は山の中にいます。
山菜採りの人がよく襲われるのは山に入っていくからですね。
山には熊の餌となる木の実や昆虫などが豊富ですが、人工林である針葉樹林には熊の餌がないので人工林のある山には生息していません。
地図などの分布図を見ますとまず山地に多く生息しています。
標高の高い山にも生息しているという事は、餌があれば高い低いは問題ではないという事でしょうか。
興味深いのは、山は一続きになっていると思っていましたが、熊にとってはそうではなくて、開発されて人工林になるとその地域にはいかなくなります。
そうすると自然林だけの地域で過ごすことが多くなり、他の自然林の個体と交流がなくなり、DNAなどに変化が出てくるという事です。
九州で発見された個体のDNAが岐阜の個体だったという記事がありました。
熊にもテリトリーがあり、行動範囲も決まっていますが、DNAまで決まってしまうほど、交流がないということにとても驚きました。
熊と遭遇した場合の熊に対する行為のすべては、「自己責任」でお願いします。
まとめ
熊といえば、害獣の部類にはいるのではないかと思います。
狼がそうであったように、危険だから、作物を荒らすから、という理由でやたらに捕獲して絶滅し、今度は天敵がいなくなったシカなどに、畑を荒らされているという矛盾が生じます。
たしかに熊は危険な動物ですが、共存できる方法を考えられるはずなのです。
植林も人間の利益のためには大切な作業ですが、これは単純に自然を活かしているとは言えないのだと、熊のことを調べていて思いました。
熊は海を渡ってまで交流はしないだろうけれど、本州内の山地ならばどこでも交流できるはずなのに。
植林の樹木の種類を決めてしまう事は、自然破壊になるのだなと思いました。