動物園でもおなじみの熊。
「くまさん」と親しみを込めた呼び方もあるように、私たち人間にとっては昔から馴染み深い生き物です。
「くまさん」と聞くと、皆さんの中には「テディ・ベア」や「くまのプーさん」の愛らしい姿を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
でもそんな優しい言葉の響きとは裏腹に、「最強の肉食動物」と呼ばれるグリズリーに代表されるように、獰猛な種類の熊もいるのです。
熊ってどんな生き物?
ネコ目クマ科の動物を大きく分けて熊と呼びます。
熊は主に森林や山岳地帯に分布していますが、ホッキョクグマのように氷原に生息するものもいます。
一般的な熊の多くは雑食性で、主に木の実や果物などの植物を主食とする傾向があります。
しかし、種類によって大きく異なり、アザラシ等を食べるホッキョクグマは肉食の傾向が強い種といえるでしょう。
一般的な熊とグリズリーの違いは?
熊の仲間のうち、ハイイログマのことを英語名でグリズリーと呼びます。
グリズリーは北海道に住むヒグマの亜種で、親戚のようなもの。
生息域は北アメリカ大陸の西側の広い地域で、植物のほかにネズミからヘラジカまで幅広い食性を持っています。
毛色は茶色が一般的ですが、「ハイイログマ」の名で呼ばれるように灰色のものもいます。
体長は180cm~280cm。
体重は120kg~400kgと非常に大きな熊です。
しかし、その巨大な体躯からは想像できないほど俊敏で、時速50kmと車並みの速さで走れます。
そのうえ泳ぐのが上手で、若い個体など小柄なものは木登りも得意です。
性格は獰猛で、体重200kgを超えるヘラジカを倒すこともあるほどです。
一般的な熊も人間にとっては十分脅威です。
しかし、大きな体躯・俊敏さ・獰猛さが揃ったグリズリーは、「クマ科最強」「最強の肉食動物」の呼び声も高く、非常に危険な熊です。
とても「くまさん」と親しみを込めて呼べる存在ではありませんね。
まとめ
現在アメリカではグリズリーは絶滅危惧種として保護動物に指定されています。
そのため、近年では生息数は増加していますが、人間と接触することも増えて問題となっています。
アメリカに旅行に行ったある日、森の中グリズリーに出会った…もちろんそんなことはそうざらにあることではありませんが、想像しただけで震えてしまいます。
できることなら出会うことなく終わりたい相手ですね。