熊が冬眠をするのは知られていますが、ではどのようにして冬眠しているかというと実は分かっていないことが多いのです。

体温は?食事は?冬眠中に出産するのはどうして?等々。

そのメカニズム解明に挑戦した上野動物園の記事を参考に、熊の冬眠について見ていきました。

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冬眠中の熊の体内メカニズム!

熊の冬眠中の体温は?

両生類や小さな哺乳類などは、体温を低く下げることによって代謝を抑え冬眠を乗り切ります。

熊も当然、このように冬眠するものだと思われていました。

ところが、熊は通常より5~6℃低いだけの体温で冬眠していました。

心拍数が非常に遅くなり、通常だと55回ある心拍数が9回程度まで下がります。

また、冬眠中といっても体温は途中で通常に戻ったり、また下がったりしながらウトウトと眠っているという状態が続くのです。

30℃まで下がると、体とぶるぶると振るわせて上昇させます。

ですから、他の冬眠動物のように低体温になって冬を過ごすことはないわけです。

通説では動物は体温が10℃下がると代謝機能は半分になるということでしたが、熊の冬眠は通説通りではなかったということです。

熊は体が大きいので、体温を下げ過ぎてしまうと元に戻すのに時間がかかることと、体温を上げるためのエネルギーが大量に必要なので、このようなメカニズムになったのではないか、と思われていますが、はっきりと解明はしていません。

熊の冬眠中の排尿は?熊は我慢してるの?

冬眠中は排尿はしません。

例外として、冬眠中に出産したメスの熊は途中で起き出して水を飲んだり、排尿したりします。

その他の熊は排尿しないのです。

これが不思議なメカニズムなのですが、膀胱の壁から再度尿を吸収して体内に戻しています。

また皮下に蓄えられた脂肪を分解する際、水分が発生しそれが冬眠中に必要な水分として使われます。

人間にとっては羨ましいような機能ですね。

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熊は冬眠中餌は食べないの?

何も食べません。

その代り冬眠前にはしっかりと食べ、栄養を蓄えておきます。

排尿もしませんが、排便もありません。

代謝を抑えた結果です。

不思議なのは体温があまり下がらないのに代謝だけを抑えていることです。

まとめ

小さい頃、ヘビの冬眠中の穴をほじくり返してしまったことがあります。

冬眠と聞くと多くの人がその時のヘビの状態を思い浮かべるのではないかと思います。

このメカニズムが解明できたら、冬眠でなくいろいろな疾患の治療に役立つそうです。

まだ分からない病気の治療や、予防など。

自然から教わることは、沢山あるのですね。

しかし、熊ような冬眠を人間も出来たら…などとものぐさな考えが頭から離れません。

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