熊の解体を目の当たりにすることは猟師や業者でない限りはほとんどありません。
昔は猟師がとった熊を麓の町まで売りに来ていました。
ゴザの上で解体して、秤にかけて販売していたのです。
しかし、昔も熊はお店で販売されていた記憶はありません。
最近はスーパーのきれいにパックされた肉しか見ていないので、解体作業はそれなりにショックを受けてしまうかも知れません。
とある観光地に行くと、熊肉の串焼きが販売されています。
熊血抜き方法について
熊に限らず野生動物はできるだけ早く血抜きをします。
熊のような大型の動物は獲ったら皮を剥ぎ、肛門から腹を縦にさばき内臓をすべて引きずり出して血抜きをします。
またマタギによっても伝承されている解体、血抜きの方法は違うようです。
獲ったらすぐに体温を下げる作業をする場合もあります。
池や海や沢など、水場が近くに確保されている場所で狩をして、獲物を水に沈めて、体温を一気に25度以下に下げてから、解体、血抜きの作業をします。
これは体内に細菌が繁殖するのを防ぐためだと言われています。
血抜きをしないと、すぐに肉が臭くなるのです。
血生臭い肉になるのです。
解体したら、部位別に分けて、持ち帰ります。
我が家は山の麓だったために、四つ足を棒に括り付け、麓で解体していました。
熊の肉の臭みは血抜きの方法にも影響しますが、餌による臭みもあります。
熊肉が美味しいのは、木ノ実がふんだんにある秋口が脂ののりも良く美味しいとされています。
まとめ
ジビエ料理が流行っているらしいですが、血抜きをしたところで野生の肉は臭みがあります。
養殖の飼料を食べて育っている分けではありませんから、臭みを感じさせない調理をします。
またさばく作業が丁寧で上手な猟師がいたりしました。
猟師によっても臭みが違います。
いくら血抜きが上手でも、すべての血を抜ける分けではないので、肉の断面がよりキレイな部位を選んで分けて貰います。
つまり血抜きは重要な工程で、血抜きの方法によって、大きく味に差がでます。
ジビエ料理は、細菌や寄生虫の心配もありますので、正しく料理をするところで食べたいですね。